2019年6月27日

プランづくりのいろは⑧

安心の家づくり「ブロックプラン」

こんにちは!遊建築設計社の松浦です。
本日は「ブロックプラン」という住まいのプランニング方法についてお話しいたします。

先ずは、ご質問。
皆さんは、どんなプランニング方法で間取りをつくられていますか?

例えば、柱をタテヨコ一間(1,820mm)間隔の碁盤目状に配置し、それを利用して部屋をつくる構造優先の「間取り術」ですか?
四角四面でお施主さんの多様な要望に応えられるか不安!?

或いは、大小異なる丸で住まいの各スペースを表現し、その関連付けを優先した

「ゾーニング手法」でしょうか?
融通無碍で変化にとんだ間取りとなりそうですが、プランニングに少々時間が掛かりそう!?構造は!?

それとも、見て聞いて覚えろ!みたいな習わぬ経を読む「門前の小僧・無手勝流」
勘が冴えればプランはサクサク!?論理的思考は!?

どの方法も一長一短があり、どれが一番良いとは言えません。
然しながら、今求められているのは、様々な生活スタイルに対応し、合法的なプランを、他社よりも早く提案することです。私たちは、そのような多様な時代の要望に応えるために「ブロックプラン」というプランニング方法を用いています。

その特徴は、すべての計画条件を数値定量化することです。
それによってプランニングのスピードが増し、予算に合わせた大きさの間取りがつくれます。また、同時に安定した構造にもなります。

プランニングの進め方は、始めに、お施主さんのご希望や予算に合せた帖数表(床面積内訳表)を作成します。
次に、その表を使って玄関や水廻りなどの用途ごとにグループ分けしたブロックをつくります。それができましたら、ブロックの位置が同一条件で且つ、同じ形状(面積・一辺の長さ)で重なり合う上下階のブロックを探し出し、時には調整してブロックの配置を確定させます。
最後に、ブロックの中を間仕切りして、部屋や収納、廊下などをつくり間取りを完成させます。

挿絵

この様にブロックプランでつくった間取りは、お施主さんの要望を100%取り入れたプランがつくれ、更に各ブロックの一辺が重なり合うシンプルなフレームで構成されます。
即ち、構造上重要な柱や耐力壁が上下階で重なり合い、「間崩れ」が起きない構造となるのです。力が素直に伝わるフレームは、構造的に優れていることに間違いがありません。

お施主さんが住みたいと思う間取りがつくれ、実はその間取りが構造的にも強いのなら、安心して住まうことができる一石二鳥のプランニング方法です。
ブロックプランによるシンプルな間取りが適える「安心の家づくり」を皆さんも始めてみませんか!

次回は、「プランルールで変わる!プランニングの速さと質」をご案内します。
今始めなければならないルールづくり(標準化)にご期待ください。

松浦 喜則
一級建築士 / 遊建築設計社 代表松浦 喜則

平成4年、遊建築設計社を設立。「住まいの文化座」を主宰し住宅会社の設計や、 営業マンに提案ノウハウを伝授。合理的で、簡単なプラン提案の手法は好評。年間500棟のプランニング実績から生まれた、接客用ツールを開発。

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全国の住宅会社・工務店とともに設立した「デザイン住宅に特化した会」です。時代に合った生活提案力のある商品企画、社員力向上のためのデザイン研修、定期会合や文化交流会(建物見学会)などによる情報交換を行っています。

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