2021年6月11日

トレンド:設計事務所の設計担当者に聞いてみた③

皆さんこんにちは!遊建築設計社の小川です。

今回も、『設計事務所の設計担当者に聞いてみた』と題し、設計事務所の設計担当者が設計業務を行う中で何を考えているのか、設計以外の目線から紐解いていきたいと思います。

今回ですが、弊社の2人の設計担当者に“トレンド”について聞いてみました。皆さんも気になるであろう“トレンド”について、前編・後編に分けてお伝えしていきたいと思います。まずは前編、ぜひ最後までお読みください!

トレンドを制す者はビジネスを制す!

近年、目にする機会が増えた「トレンド」という言葉。テレビや雑誌などで『2021年のトレンドは○○○○だ!!』と、取り上げられるたびに話題となります。私自身も疎い分野の話題のためにも、「トレンドはおさえたいしなぁ」と思い、雑誌を手に取って読んでみたり、テレビに耳を傾けることを心掛けています。

「トレンド」という言葉が世の中に広がっていったのは、1980年代と言われています。「トレンディ俳優」「トレンディドラマ」が有名ですね。この頃からトレンドに対して、人々が厚く関心を向けるようになっていきました。

毎年、リクルートからは「トレンド予測」が発表され、日経トレンディからは「ヒット商品&ヒット予測」が発表されるように、もはや「トレンド」をおさえることは、日々の生活の中だけにとどまらず、数多くのビジネスの場面でも必要とされているでしょう。ましてや、「トレンド」を先読みすることは、未開の市場を切り開くことに繋がり、以前よりもさらに大きな成果をもたらす可能性も秘めています。

中長期的なトレンド=潮流

では、設計事務所の設計担当者は、住宅業界におけるトレンドをどのように捉えているのでしょうか。弊社代表の松浦に聞いてみたいと思います。

小川「住宅業界のトレンドというと、コロナウイルスの影響による在宅ワークの増加や、それに伴う郊外への移住などが思い浮かびます。環境の変化がトレンドに影響を及ぼす場合が多いのでしょうか?」

松浦「その考えは正しいと思いますよ。大きな地震や災害が起こると建築基準法が見直され、改正されてきました。基準がより厳しくなることでもたらされた変化もたくさんありました。」

小川「住宅業界にトレンドをもたらすものは一体何でしょうか?」

松浦「難しい質問ですね。(笑)トレンドを中・長期的な一つの動きとして考えるならば、政府の方針によってトレンドが作られる。その結果、社会に変化が生じていくと言っても良いんじゃないかな。」

小川「えっ?政府ですか?」

松浦「例えばパリ協定に合意したことによって、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)が全国に普及しましたよね。今話題となっている脱炭素社会の実現に向け、太陽光パネルの設置がさらに広がりをみせていくかもしれませんよ。」

松浦「プロダクトアウトとマーケットインの考え方があると思いますが、住宅業界はプロダクトインであると考えています。政府の施策をいち早くメーカー等がカタチにすることで、世の中に広く伝わっていくのです。」

小川「SDGsやテレワークも政府が主導している、時代の中での潮流の一つであり、住宅業界のトレンドを形作る要因にもなり得るのですね。」

私自身、人並程度にはトレンドに対して気に留めて生活しているつもりでいましたが、自らの知見の狭さに気づくことになりました。ただ単にトレンドをおさえていれば良いというのではなく、根底にあるトレンドをもたらす要因までをしっかりと掴むことで、見える世界が変わるように思います。

トレンドを、時代の趨勢・潮流として認識しながら、社会の中の動きや流れをおさえることが必要になると感じました。その中でも、住まう人々の意識や考え方を注視して理解することが大切であるように思います。

次回も引き続き、“トレンド”について話を聞いていきたいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました!

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小川 敦進
有限会社 遊建築設計社小川 敦進(おがわ たいしん)

2020年4月:遊建築設計社に入社。商品企画やSNSを活用した広報を担当。
“暮らしに関わること”を仕事にしていきたいと、「衣・食・住」を中心に就職活動。業界未経験ながらも、“住まい”が日常生活に与える影響力にやりがいを感じ、設計事務所で活躍中。

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