2020年10月16日

新入社員がYU-GRAM(ユウグラム)から学ぶ住宅のいろは⑦

皆さんこんにちは!遊建築設計社の小川です。

今回も、YU-GRAMに収録されている項目を紹介しながら、私が学んだことや感じたことをお伝えしていきます。是非、最後までご覧ください。

前回に引き続き、今回のテーマは和室です。

床刺しって何が刺さってるの?

YU-GRAMでは、和室における畳の割り付け方について記載しています。

挿絵

『床刺し』という言葉を皆さんはご存知でしょうか?
私の実家には畳が敷かれた部屋がいくつもあるのですが、『床刺し』という言葉を聞いたこともありませんでした。

“和室に畳を割り付ける際に、床刺しにならないよう注意する”とありますね。
床刺しとは、床の間に対して畳縁が直行してしまうことでした。

このことから、和室にとっての床の間とは、何か特別な意味を持ったスペースであることが読み取れます。

床の間の起源には諸説あるようです。
我々がイメージするところの、見るからに高そうな壺や掛け軸が置かれる床の間のカタチとなったのは、江戸時代の大名などが自らの権威を示すため、豪華に装飾した床の間を背に座ったことが始まりのようです。

和室について、引いては床の間について、YU-GRAMから知識を得るだけでなく、読み取った内容をさらに深い知識へとブラッシュアップすることが出来たように思います。

和室のつながり方って?

日本独自の様式として確立された「和室」ですが、現代の住宅の中で、どんな使われ方をしているのか。和室を設けることで、どんな住まい方が可能になるのかを考えてみたいと思います。

YU-GRAMでは、和室が住まいの中で、周りのスペースとどのようなつながり方をしているかを、使い方別に記載しています。

挿絵
挿絵

床の間のイメージが先行しているせいか、私の中では客間としての和室の使い方が、真っ先に浮かびました。

リビングやダイニングに連続させて、広くスペースを使うことも出来れば、水廻りの近くに設けることで、寝室として使うことも出来る。

存在感があり、少し堅いというか、敬意を持つような和室のイメージでしたが、様々なカタチ・使い方があり、住まう人に合わせて変化すると知って、少し親近感が湧いた気がします。

私のように、住まいに対しての知識が乏しく、わずかな知識を基にした先入観を持ったお施主さんたちが、たった一つのスペースでも様々な用途、カタチがあることを知ることが出来れば、自分の住まいに対しての要望や願いが、より明確になるはずです。

お施主さんの要望を明確にすることで、提案できる内容も、ワンランク上のものになり、ヒアリングも円滑に、そして円満に進んでいくのではないでしょうか。

知識を貯め込むだけではなく、しっかりとアウトプットできるように、日頃から学んだことを誰かに伝えることを心掛けていくことも必要かもしれません。床の間についての話を、私も友人にしてみようと思います。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました!

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小川 敦進
有限会社 遊建築設計社小川 敦進(おがわ たいしん)

2020年4月:遊建築設計社に入社。商品企画やSNSを活用した広報を担当。
“暮らしに関わること”を仕事にしていきたいと、「衣・食・住」を中心に就職活動。業界未経験ながらも、“住まい”が日常生活に与える影響力にやりがいを感じ、設計事務所で活躍中。

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