新入社員がYU-GRAM(ユウグラム)から学ぶ住宅のいろは⑥
皆さんこんにちは!遊建築設計社の小川です。
今回も、YU-GRAMに収録されている項目を紹介しながら、私が学んだことや感じたことをお伝えしていきます。
第6回目となる今回のテーマは、和室です。
是非、最後までお読みください。
「倭室」ではなく、「和室」である。
“和” という言葉にはどんな意味があるのでしょうか?
「和風」・「和牛」・「和訳」という言葉があるように、“日本の・日本的なもの” という意味で理解している方も多いのではないでしょうか。
しかし、本来では「和」という言葉に「日本の」という意味は無いのだそうです。
古くに日本は、「倭」と呼ばれていたことをご存じでしょうか?邪馬台国や卑弥呼などについて書かれた「魏志倭人伝」の「倭」が日本のことです。その「倭」に対して、同じ響きを持つ「和」が当てられたようです。
「和」という言葉には、本来「穏やかでありのどかなさま」「互いを尊重し協力すること」「調和がとれている様子」という意味があります。
「和室」とは、ただ「日本的な部屋の様式」という意味だけでなく、「穏やかで調和がとれている部屋のカタチ」という、「和」の持つ本来の意味合いが強く表れているように感じました。
難読漢字!?「長押」「襖」「床框」…
YU-GRAMでは、和室の基本的な設えについて記載されています。
和室を構成する造作材の名称や位置について、分かりやすく挿絵で説明しています。
私自身、この挿絵を見たときに
「聞いたことも見たこともないような言葉が沢山あるなぁ」と真っ先に感じました。
敷居や畳などは、多くの方に馴染みがあると思います。
一方で、長押(なげし)や床框(とこがまち)などは、聞き馴染みもなければ、一体どこに設けられて、どんな役割があるのかほとんど知りませんでした。
日本が誇る世界最古の現存木造建築物である法隆寺や、現代の住宅にも、設えられている「和」のスペースについて、日本人として学ぶべきであると強く感じます。
和室を住まいに設けたいと願うお施主さんも少なくないはずです。
ヒアリングの際に、「この鴨居が…」「ここの床框には…」と話すことが出来たら、
お施主さんの興味を引くことが出来るでしょう。
ひいては、「知識が豊富なこの人なら…!」と、お施主さんの信頼まで得ることが出来るかもしれません。
次回も引き続き、和室について考えていきたいと思います。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました!
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- 有限会社 遊建築設計社小川 敦進(おがわ たいしん)
2020年4月:遊建築設計社に入社。商品企画やSNSを活用した広報を担当。
“暮らしに関わること”を仕事にしていきたいと、「衣・食・住」を中心に就職活動。業界未経験ながらも、“住まい”が日常生活に与える影響力にやりがいを感じ、設計事務所で活躍中。