2018年8月21日

プランニング

タテ×ヨコで考える!合理的なプランニング手法とは?

タテ×ヨコで考える!合理的なプランニング手法とは?

施主が満足する魅力的な間取りや外観デザイン。

難しいですね、簡単には造れない!などと思っていませんか。
設計者にとって永遠のテーマなのでしょうか?

住宅計画を、ゾーニングから始めることは間違いではありません。同一ゾーン(部屋)を大小異なる○で表現し、相互の関係を矢印等で結ぶ、動線を明確にする、とても重要です。しかし、定量化していない為にリビングなどが大きくなってしまった経験はありませんか?
そう、家族や友人が集まるスペースは明るくて広く。それは、当然の想いです!

ゾーニング図

私どもの事務所では、『ブロックプラン』という手法でプランニングを行います。この手法の特徴は、縦×横(面積)で計画することです。
勘の良い皆さん、もう気が付きましたか!そうです。条件を数字化することで、もう面積オーバーや外観デザインに悩む事がなくなります。しかも、プランを作成するスピードがアップすること間違いありません。

それでは、これから『ブロックプラン』について詳しく説明したいと思います。

施主の希望いろいろ

まず始めに、誰でもヒアリングシート等を使って施主の希望を聞き取ります。

家族数、工事費、駐車台数、玄関位置、主要緒室や住まい方のイメージなど施主の思いが一杯です。ここで、大抵の人は頭が混乱。この敷地に、あるいは予算的にとても無理!さあ大変。しかし、いつでも誰でも「一割、二割大きいのは当たり前」です。

情報を今一度整理しましょう。重要なことは、施主の予算から割り出した延べ床面積と内部と外部のデザイン趣向を押える事です。そして、出来れば施主と一緒になって夢幻の家から納得の家を探す事です…決して、説得してはいけません!互いに実現可能な家づくりを目指すのですから。

施主好みの外観

次に、外観デザインの特徴を捉えましょう!

建物の量感(凹凸)は、屋根の形状は、水平ライン・垂直ラインどちらで構成されているのか。更に屋根や外壁の仕上げ材は、窓の型式(引き違い・縦すべり等)は、装飾材は、という順番で細分化します。

施主は、外観デザインの何が好きなのでしょうか?

外観デザインの特徴を捉える
①外観デザインの特徴を捉える
イメージ写真より捉えた特徴
■切妻屋根
■スパニッシュ瓦
■妻飾り
■ゲート風の玄関ポーチ
(四角いフォルムにR曲線の組み合わせ)
■縦長の窓
■アイアン製手すり

帖数表の作成

ここからがブロックプランの始まりです。

先程のヒアリングに基づいて、廊下等も含め必要室を1階と2階に分けて床面積表(帖数表)を作成します。もちろん、建物の外観構成上必要であれば,吹抜やバルコニーもこの表に加えなければなりません。

次に、目標とする延べ床面積確保のため当然ながら増床した部分を引算し、上下階の面積を足し算する。例えば1階と2階総二階建て35坪の家なら、1階・35帖、2階・35帖で合計70帖(35坪)とする事です。

どうですか、難しい公式を使った数学ではなく「-+」の算数しか使っていません!
慣れれば30分位で面積表が出来るでしょう。

帖数表の作成&ブロック探し
②帖数表の作成&ブロック探し
ヒアリングシート等を使って得た施主要望より、必要諸室を1・2階に分け床面積表(帖数表)を作成する。<定量化>
その中から、配置条件が合う上下階のカタマリ(ブロック)を探し出し、合計数字を合わせる。例の場合、3ブロック構成+玄関ポーチとなる。
延床面積は、吹抜を除いて48坪となるよう調整できた。

ブロック探し

この面積表から、各部屋の配置条件が合う上下階のカタマリ(ブロック)を探し出します。その時、各カタマリは上下重なり合わせる為に同一面積と成らなければなりません。
これは絶対条件です!

次に、敷地に駐車場・玄関・庭位置を意識しながら各ブロックを置いていきます。
また、先に述べた外観の量感(凹凸)でさえブロック分けし、ここで初めて平面と立面の合体が行われます。敷地と建物の配棟バランス、外観のバランスを押えたブロックプラン図が完成です。

後は、鉛筆書きによるラフプラン図をつくり、各部(窓位置、ドアの開き勝手など)の検討と延べ床面積を確認し、プレゼン用の図面を作図して完了です。

敷地と建物の配棟バランス
③敷地と建物の配棟バランス
敷地の中に、帖数表にて検討したブロックを、方位および駐車場・玄関・庭位置を意識しながら置いていく。
例の場合、建物は赤・緑・青で塗られた3ブロック。それに斜線部・玄関ポーチのブロックが加わることで、①で捉えた外観イメージを大まかに想像する。
慣れればこの確認作業は頭の中で行い、省いてもよい。

合理的で効率良い!

如何でしたか?

この手法であれば、一日に4~5プラン造ることも可能です。床面積表を先に作ることにより大きな増減も無く、外観(立面)をイメージした平面計画なので必然的に立面図が整っております。

更に、上下階のブロックが同一面積(縦×横)で重なり合いますから1・2階の柱位置がずれる事無く構造も安定します。今まで堂々巡りしていたプランニングが面白い様に整理されて行きます。

皆さんの様々な悩みを解決し、施主の満足度がアップ。もちろん、作成スピードもどんどん早くなります。
このブロックプラン手法を身に付ければ、今日からあなたも立派な住宅プランナーです!

松浦 喜則氏
一級建築士 / 遊建築設計社 代表松浦 喜則
平成4年、遊建築設計社を設立。「住まいの文化座」を主宰し住宅会社の設計や、 営業マンに提案ノウハウを伝授。合理的で、簡単なプラン提案の手法は好評。年間500棟のプランニング実績から生まれた、接客用ツールを開発。

家づくりの教科書「いろはにほへと…」は、
遊ベーシックデザインの会 住まいの文化座によって、運営されています。

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住まいの文化座
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